明日香村 春-2 栢森・稲渕 (奈良県明日香村)
12.05.23


栢森-1
この日は栢森・稲渕まで行こうと思い、いつもより早い便に乗る。飛鳥駅で降り、バスで石舞台に。そこから栢森まで歩こうと歩きはじめたが稲渕まで行ったところでタクシーが来たのでついついタクシーに乗って栢森の入り口まで行く。
集落には鯉のぼりがいくつも泳いでいる。まずは最初に何度も描いたこの大好きなアングルを描こうと登る。
この絵の右手の棚田で水田を耕し水を引いている人がいる。挨拶すると近寄ってこら長々と雑談。鯉のぼりは子供がいるからではなく村が企画してのものらしいが、季節感があり描き込んだ。こういう時は地元の水を使う方がいいなと思って田圃に引く水を利用して着色した。
実は集落と背後の山は現地で着色したが、思い悩んで手前の棚田は帰ってから着色した。というのもこの絵の右手は丁度水が張られいるがこの絵の部分はまだ土のままだ。そのまま描き込むのが良いのか水を張った田圃にするのがいいかと悩んだためだ。
結局、水が張られたようなイメージで描いてみたのだが・・・・。

栢森-2
この日は朝早くから描きはじめたので時間の余裕がある。集落の中をうろうろしスケッチしてみることにした。この絵は入谷の方に行く道沿いで、ここにも鯉のぼりが泳いでいた。

 
栢森-3
昨日載せた絵の道を少し登ると棚田が広がっていて栢森の集落が見える。
この絵は畑の木陰に座って描いてみた。この絵も現地で着色したのだが乾燥していてすぐに乾く。傍の道をバードウオッチングに来た方々が通り過ぎる。
万葉集には「飛ぶ鳥の」という枕詞が明日香地名に冠されるのは明日香の地に鳥類が多く生息しているからだ、という言うことを聞いたことがあるが、この辺りにはいろいろの鳥がいるのだろうなあと思ったりした。
 
栢森-4
集落の上の方の棚田を描いたあと集落に戻り、川沿いの姿を描いてみた。この川(南淵川?)が細川と祝戸で合流し飛鳥川になる。
 
栢森-5
この絵は最初に俯瞰したところを道から描いたもの。この絵の左手が棚田になる。右手の車は俯瞰図に描き込んだ車だ。
 
稲渕
栢森からかめバスに乗って稲渕まで行く。そこで道路沿いの農道を降り東南の方を描いてみた。
稲渕は次回じっくり描くことにしようと思い、村の入り口でおばあちゃんたちが開いている露店でミョウガと高菜漬けとサヤエンドウを買って帰る。

栢森-5
海外で撮った写真をなどを見ながら線を引き着色することはあるが、それ以外は全くと言ってよいほどない。現場で描くのがスケッチの楽しさなので以前はほとんど現地で着色もし自宅で着色することも少なかった。しかし、近年は自宅で着色する時もしばしばで、現地で描くスケッチの楽しさが半減したような気分もあって、最近は少し反省して、最低1枚は現地で着色しようとしている。

この絵は昨年鞆の浦の俯瞰図を描いて以降はじめて大判の紙を水張りし、自宅で写真や描いた絵を見ながら線を引き着色したもの。
背後の山の色合いをどうしようか、手前の棚田に稲穂を植えてみようか、全体の色合いの構成をどうしようかなど、机の上に途上の絵を置いてながめながら描いた。
そんなことをしてみたくなったのも風景、特に、集落の構成がすばらしいからそんな気持ちにさせてくれたような気がする。

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