山辺の道1
奈良県桜井市(近鉄大阪線桜井下車、JR桜井線にて三輪その他の駅で下車)

気分が変わったのか、今頃は田舎の風景が好きになった。01年秋は山の辺の道に4,5回出かけてスケッチした。駅の近くのコンビニでおにぎりとお茶を買ってスケッチに行く。
 黄色に撓んだ稲穂、毅然とした農家の家並みは実に美しい。稲穂の香りは子供の頃を思い出させる香りだ。スケッチしていると、画用紙の端に赤とんぼがとまる。嬉しくなる。
 赤く染まり始めた山並みも美しい。世界中どこでも同じかもしれないが、田舎の風景は心を和ませる。
山の辺の道といっても広いが僕は近鉄桜井の駅からJRで少し行って降り、そこから桜井までスケッチをしながら帰るというのが何時もだ。ぶらぶら歩きながら、気に入ったところを見つけ座り込んでスケッチする。なかなかいいものだ。少しばかり、自分の描き場を発見したという気になる。

山辺の道1 (アルシュ F10)

山辺の道2 (アルシュ F10)
02年5月の連休にでかけた。昨年の秋描いた同じ場所から春を描こうと思い、JR柳本で降り、同じルートを行く。朝は少し曇っていたが着いた頃には晴れ渡り、しかも、暑い。少し道に迷ったが同じ場所を見つけ早速描く。乾燥していて日差しも強いので絵具がすぐに乾く。早く仕上がり調子が良い。
デジカメに撮っておこうと思って鞄の中を探したが見あたらない。今頃よくあるワンポイントボケだ。帰ってからもう一枚描くわけにもゆかなくなったので、もう一枚少し位置を変えて描く。
その後、同じルートを歩き「大和の青垣」と書いてある見晴らしの良いところに座り描く。背中からの強い日差しで首の周りがひりひりする。散歩のおばさんが「いい趣味ですねぇ。」と立ち止まって覗き込む。
三輪まで歩き駅前で冷やしそうめんを食べて帰る。
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