明日香 甘樫丘より

08.06.13

テレビで明日香村を紹介する番組があった。見ていると田んぼにはすでに水が張ってあって田植えをするシーンがある。やっと明日香にも田植えの季節が来たなと早速出かけることにした。
この日は梅雨とは思えないよく晴れた日で乾燥して気持ちよいが日差しも強い。石舞台の方に行くか思案したが日陰のある甘樫丘から描くことにした。
この日は結局甘樫の丘に朝10時から夕方まで1日中丘の上にいて大判5枚を描くことになった。この絵はいつもの方角をいつものところに座って最初に描いたもの。
紙はフェブリアーノの荒目。鉛筆も水彩ののりもよく、なかなか気に入った。この絵は現地で描いた時点のものだが、帰ってから少し手を加えた。


この日は子ども達がたくさん登ってきている。学校の歴史の野外学習なのだろう。
騒々しい中、2枚目はやや南側をいつもの場所から描いた。中央右が坂田の集落、その下側が石舞台だ。
これもフェブリアーノを使って描いた。


2枚描き終わった後、次の場所に行こうと思い丘を降り飛鳥の集落の方に歩いて行ったが日差しが強くて躊躇し、よしっ!今日は甘樫丘から描くことに徹しようと思い再度引き返した。ファブリアーノがなくなったのでこの絵はFFキャンソンに描いた。右側に見えるのが畝傍山、右中央の池が和田池。

描いた日の気分でその日の絵の感じが決まってしまうものだ。今日の気分で香久山方面も耳成山方面も描いておこうと思い、4枚目に取りかかった。紙はアルシュの細目、少し感じは違うが、同じ日に描いた雰囲気だけは保てたような気もする。
いつも悩むのが手前の樹木をどう処理すればよいのか、描かない方がよいのか、描くとすれば白抜きの方がよいのか、そんなことをこの日も思った。

このアングルは初めて描く。右端の遠くに見える山が耳成山。中央を流れている川が飛鳥川だ。左側が大和八木方面とということになる。
4時近くなり陽射しが傾いたためか田んぼがところどころ黄色に光っている。
同じ場所に1日中いて風を感じながらスケッチする、なかなかよいものだ。秋にもう一度ここに一日中いて描いてみたい。

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